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芸術鑑賞会と新型コロナウィルス

 2020年2月以降、全世界で舞台公演が次々と中止になり、舞台芸術の危機が続いていますが、先生方が芸術鑑賞会をご計画される頃には、先が見通せる状況になっていることを心より願っています。

 政府は「文化芸術立国」を国の施策として推進してきましたが、突然、未曾有の危機に直面し、多くの実演家、楽団などの創造団体や事業所など、あらゆる舞台芸術関係者が活動停止を余儀なくされ、困難な状態に陥っています。そんな中、学校芸術鑑賞会が、感染リスクの低い舞台公演として、いち早く再開に向けて動き出していることは、舞台芸術関係者にとって大きな励みとなっています。これは、

  1. 学校関係者に限定した非公開(Closed)公演であること
  2. 10代以下の感染者数が少ないこと
  3. 広くて換気設備が整ったホール、あるいは、二方向の壁の窓の開放による換気が可能な体育館で行われること
などの理由によるものと思われます。

 先進諸国では、ウィーンフィル、バンベルク交響楽団などによる検証も次々に行われました。日本ではクラシック音楽公演運営推進協議会と日本管打・吹奏楽学会が主催する科学的検証が、長野県茅野市の新日本空調研究所内の高性能クリーンルームにおいて厳密に実施されました。NHKテレビでの報道は記憶に新しいところです。この検証の実験報告書には、マスク着⽤下であれば、1席あけた着席でも連続する着席でも、⾶沫などを介する感染のリスクに⼤きな差はないことの示唆や、演奏者およびマスク着⽤下の客席において、従来の間隔の場合でも、ソーシャルディスタンスを取った場合と⽐較して、⾶沫などを介する感染リスクが上昇することを⽰すデータは得られなかったことなどが報告されています。

 東京都交響楽団による、「COVID-19影響下における演奏会再開に備えた試演」を受けての「演奏会再開への行程表と指針」では、管楽器の飛沫計測の結果、プロの奏者が正しい奏法で演奏する限りにおいては、楽器そのものからの飛沫はほとんど確認されていないことから、通常の奏者間隔に近いセッティングが可能 とされています。

 これらをふまえ、文科省の感染予防対策ガイドラインに準拠した対策を講じることにより、久しぶりに生のステージの感動を味わうことができるコンサートを開催できるのではないでしょうか。生徒さんにとっても、コロナからの復興の第一歩として、一生忘れられない特別な行事となることでしょう。私ども制作者と出演者、学校職員の皆さまの三者が協力して「文化芸術立国」復権を目指し、感動のステージを創り上げていこうではありませんか。

代表取締役 重 本 昌 信